再審制度の見直しについて、鈴木馨祐法相が28日午後、法制審議会に諮問した。有罪が確定した裁判をやり直す再審制度の見直しは、今国会への法案提出を目指す超党派の国会議員連盟と、法相の諮問機関で、専門家らで構成される法制審の二つのルートで別々に議論される異例の展開となる。
「議連と法制審は対立するものではない。互いに切磋琢磨(せっさたくま)する関係だ」。25日にあった議連の会合で、議連事務局長の井出庸生衆院議員(自民)は、法制審と議連との関係をそう表現した。ただ、事情はより複雑だ。
- 【関連記事】「再審」見直しへ、法相が法制審に諮問 裁判官が語るその実態とは
超党派議連は昨年3月に発足。冤罪(えんざい)被害者や専門家から聞き取りをする傍ら、衆院法制局に意見を求めるなどして水面下で議員立法に向けた作業を進めてきた。
昨年末、法相の法制審への諮…