玉村さんが中学校教師をしていた20年前、谷川さんから届いたお礼の手紙とメッセージが書かれた文庫本=2024年11月29日、奈良県生駒市萩原町の市立生駒南小、伊藤誠撮影

 戦後現代詩を代表する詩人、谷川俊太郎さんが11月に亡くなったことを受けて、奈良県生駒市立生駒南小学校の図書室に著書や翻訳本など約80冊を集めた特集コーナーができた。幼少から谷川さんファンの学校司書が企画。幼心に様々な感性を呼び起こしてくれた詩や言葉を、児童たちに伝えている。

 同小の学校司書になって9年目の玉村綾子さん(48)が5歳くらいのときに読んだ、「めのまどあけろ」「ことばあそびうた」「わたし」の3冊の絵本は、強く心に残っているという。

 「きれいでおもしろいだけじゃない。夜の静けさの怖さ、生と死とは何か、地球の広さなど、親が教えてくれないことをたくさん教わりました」。谷川さんの訃報が流れた11月19日、すぐに図書室にコーナーを作ることを決めた。書架から谷川さんの本を選び出し、21日にはできあがった。児童に読ませようと、谷川作品はこつこつと増やしていた。

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 実は、ファンとして忘れられ…

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