昨年11月に亡くなった詩人の谷川俊太郎さんをしのび、全日本合唱連盟と朝日新聞社は、合唱プロジェクト「どこからか言葉が」を始める。谷川さんの作品は数多くの合唱曲になっている。今回は、人気の作曲家6人がそれぞれ谷川さんの作品から一つを選び、合唱曲を書き下ろす。来年3月22日には東京・文京シビックホールでコンサートを開き、初披露される。
武満徹作曲「死んだ男の残したものは」や三善晃作曲「生きる」など、谷川さんの詩をもとに作曲された合唱曲は少なくない。こうした曲は数多くの人に親しまれ、合唱連盟と朝日新聞社が主催する全日本合唱コンクールなどでもよく演奏されている。
谷川さんは2016年から亡くなるまで、朝日新聞の連載「どこからか言葉が」で毎月、新たな詩を発表し続けた。今回は、それ以前に朝日新聞に掲載されたものも含めた作品の中から、作曲家6人が自ら詩を選び、曲を付ける。
作曲するのは、混声合唱曲が新実徳英さんと信長貴富さん、男声が木下牧子さん、女声が瑞慶覧尚子さんと面川倫一さん、児童合唱曲が松本望さん。今年9月末までに作曲し、来年3月のコンサートが初演となる。
コンサートでは、すでに親しまれてきた谷川さんゆかりの合唱曲も演奏する。そのほか、長男・賢作さんらによる詩の朗読なども交えて、谷川さんの人と業績を振り返る予定だ。
詳細は随時、朝日新聞で発表する。