(第107回全国高校野球選手権大会1、2回戦 第6日〈11日〉のみどころ)
①県岐阜商(岐阜)―日大山形(山形)
県岐阜商の強力打線に対し、日大山形の投手陣がどう立ち向かうか。県岐阜商は地方大会で出場校中トップの8本塁打と長打力があるだけでなく、チーム打率も3割9分6厘と高い。
日大山形は小林永和と本田聖の両右腕が緩急をうまく使いながら、テンポ良く投げる。打線は本塁打こそないが、打率3割6分。粘り強い攻撃で勝機をたぐり寄せる。
②北海(南北海道)―東海大熊本星翔(熊本)
全国最多の41回目の出場となる北海は、6試合で21犠打飛と着実に好機を広げて、しぶとく攻める。2本塁打した佐竹徠都はチームトップの11打点をたたき出すなど、勝負強さも光る。
甲子園初勝利を狙う東海大熊本星翔は、熊本大会の全5試合で先制の本塁を踏んだ1番福島陽奈汰の出塁が鍵。打率5割強だった1番打者から、好機を広げたい。
③高川学園(山口)―未来富山(富山)
(2回戦)
未来富山はチーム打率4割2分6厘。エースで4番の江藤蓮を中心に、主に先発出場した9人のうち8人が打率4割以上をマーク。切れ目のない打線で富山大会では6試合中5試合で2桁得点だった。
高川学園は投手陣の継投のタイミングがポイントになる。右腕・木下瑛二は140キロ中盤の速球が武器で、左腕・松本連太郎は緩急を巧みに操り、打たせてとる。
④豊橋中央(愛知)―日大三(西東京)
攻撃力が高いチーム同士の戦い。日大三は主将の本間律輝や4番の田中諒ら長打力がある選手が並び、3度目の日本一を狙う。初出場の豊橋中央は打率4割6分4厘をマークした中軸の松井蓮太朗が打線を引っ張る。
ともに複数投手がいるのも心強い。日大三のエース近藤優樹は制球力があり、豊橋中央のエース高橋大喜地は闘志を前面に出した投球で押す。