横浜の主将・阿部葉太
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(14日、第107回全国高校野球選手権大会2回戦 神奈川・横浜―滋賀・綾羽)

 甲子園で春夏連覇を狙う横浜の主将・阿部葉太は、愛知から神奈川への野球留学の道を選んだ。

 ふるさとに残った選手もいる。今夏、春夏通じて初めての甲子園の土を踏んだ豊橋中央のエースの高橋大喜地(だいきち)、捕手の松井蓮太朗、遊撃手の花井成次、左翼手で主将の砂田隆晴だ。

 5人は中学時代、愛知豊橋ボーイズのチームメートだった。最後の夏は全国ベスト8まで上りつめた。

 高橋、松井、花井、砂田の4人は、同チームの卒団生でもある萩本将光監督を慕って豊橋中央に進学した。

 「甲子園で会おうぜ」。方法は違っても、めざす場所は一緒だった。

 先に夢をかなえたのは阿部葉だった。2年生の5月から主将としてチームを引っ張り、昨秋の関東大会を制して選抜大会に出場。選抜でも一気に頂点に立った。

 先を越された豊橋中央の4人。誰かが話題に出さなくても、それぞれ旧友の活躍に刺激を受けていた。

 砂田は「知っているやつが憧れの舞台で野球してて、『かっこいいな』という気持ちと、嫉妬心もありました」と語る。松井は「あいつがやれるなら、自分たちもやれる。負けていられない」と自らを奮い立たせた。

 そして今夏。4人は主力とし…

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