5日に東京で開かれる日豪外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)で発表する共同声明で、豪海軍駆逐艦の整備支援の海上自衛隊横須賀基地(神奈川県)での実施を盛り込む方針であることが、日本政府関係者への取材でわかった。自衛隊と豪軍の相互運用性の向上につなげたい考えだ。
日本は2プラス2を機に、「準同盟国」と位置づける豪州との安全保障協力の深化を図る。政府関係者によると、豪駆逐艦の日本への寄港はあったが、補給・整備の拠点とすることでインド太平洋地域での機動力を高める狙いがある。声明では、共同訓練などの発信を通じて抑止力を高める「柔軟抑止選択肢」(FDO)の議論を深化させることや、豪軍の無人機の試験飛行に航空自衛隊が参加することも明記する方針だ。
日本の「もがみ」型案の採用も
声明ではまた、豪州の新型艦導入計画に日本の「もがみ」型護衛艦の能力向上型をベースとした共同開発案が採用されたことを、過去最大の日豪防衛産業協力であり「大きなマイルストーン(節目)」だと位置づける方向だ。
日豪はまた、2プラス2を機に紛争や災害など緊急時の第三国からの自国民の退避をめぐって相互に協力する覚書を締結する方針だ。覚書は韓国に次いで2例目となる。