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リーガ福島の試合で、味方の好プレーに沸き立つ福島成蹊のベンチ
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 張り詰めた空気。9月28日、福島県伊達市のほばら大泉球場で、福島成蹊と会津工が相対していた。

 福島成蹊が1―0とリードした七回の守りだ。1死二、三塁のピンチ。打球は投前に。投手は冷静にゴロを処理し、三塁走者を本塁タッチアウトに。次打者も打ち取り、無失点でしのいだ。

 「あの緊迫感は通常の練習試合では出ないですね」

 一緒に試合をみながら、そう話したのは福島成蹊の粕川樹(たつき)監督(38)。「本番に近いプレッシャーの中、しっかり捕り、短い距離でもキャッチャーに正確に投げるのは簡単ではないです」

 本番に近い、とはどういうことか。

 この対戦はリーガ・アグレシーバの一つ、リーガ福島の試合だ。

 リーガ・アグレシーバは、高校野球で基本的にトーナメントで行われる公式戦と別に、都道府県や地域単位でリーグ形式の試合をしながら成長につなげていこうという理念の取り組みだ。今年度は26都道府県で、趣旨に賛同した計160校が参加する。

 リーガ福島は2年目。今年度…

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