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JR双葉駅前に建設が進むイオン。右奥は双葉町役場=2025年6月6日、福島県双葉町、大久保泰撮影

 中心部の避難指示が解除されて3年近くになる福島県双葉町。住民らが特に望んでいたのがスーパーだ。JR双葉駅前にイオン双葉店(仮称)の建設が進み、夏にはオープンする見通しになった。町内で農産物の生産を始めた「安井ファーム」は無人販売所を設置。「新鮮な野菜がいつでも買える」と喜ばれている。

 双葉町役場で5月末、イオン東北と住民との意見交換会が開かれた。午前と午後の2回、約30人が参加した。

 「仕事帰りも買えるように午後8時まで営業してほしい」「野菜や刺し身など生鮮食品をそろえてほしい」「クリーニングの取り次ぎもやってほしい」。住民からは次々と要望が出た。

 2022年8月30日に避難指示が解除されて以降、住民が戻り始めているが、多くの人が不便に感じているのが買い物だ。町の中心部にはコンビニやスーパーはなく、多くの住民は隣の浪江町にあるイオン浪江店まで、車で10分ほどかけて行って買い物する。

 町は商業施設を誘致するため、役場横の敷地に約300平方メートルの建物を整備。ここにイオン東北が入る。双葉店の店長も兼ねる新田信哉・浪江店長は「限られたスペースだが、できるだけみなさんの要望に応えていきたい」と話す。店内には食事ができるスペースも確保し、地域の憩いの場になるような店舗にするという。

 イオン浪江店は、JR双葉駅…

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