「トランプ関税」は日本経済にも大きな打撃となる。日本にとって米国は最大の輸出先で、輸出額全体の約20%を占める。どんな業種が影響を強く受けるのか。財務省の貿易統計から探った。
貿易統計によると、2024年の輸出額は107兆879億円で、米国は21兆2947億円を占めた。輸出額は全世界、米国向けともに増加傾向にあり、24年はどちらも過去最高だった。
日本の輸出品で最も多いのは自動車だ。24年は世界に17兆9095億円の車を売った。うち米国向けは約34%の6兆264億円で、輸出額全体の5.6%にのぼる。
米トランプ政権は3日から、日本車を含む輸入車に25%の追加関税をかけた。明治安田総合研究所の藤田敬史エコノミストは「発動直後から影響が表れる」とみる。
というのも、米国向けの輸出額は前年比でマイナスが続いていたが、今年1月に5カ月ぶりに増加に転じた。関税を見据えた駆け込み需要とみられ、「その反動で、早ければ4月の輸出から再び減少する可能性がある」と指摘する。
しかも自動車産業は裾野が広…