賞味期限が迫っていたり、パッケージに汚れや傷がついていたりして、通常よりお得に買える「訳あり品」。食品価格が高騰する中、節約の手段の一つとして選ぶ人も出てきているようです。これらの商品を扱う店を訪ねました。

スーパー「マルヤス」に並ぶ賞味期限切れのお菓子=4月24日、東京都大田区

食べ盛りの子どもたち 値引き商品「ありがたい」

 カニのパスタソース179円(参考価格448円)、マーボー豆腐のもと79円(同288円)、フレンチドレッシング129円(同410円)……。商品札に、いずれも「期限切れ」とある。

 4月下旬、東京都大田区のスーパー「マルヤス大森町店」には、レトルト食品や菓子、飲料などがずらりと並んでいた。

 子育て中の女性(40)は、「すぐに食べるので、賞味期限が近かったり、1~2カ月過ぎていたりしても気にならない。通常より安く買えてありがたい」と話す。

 子どもは3歳から中学2年生までの4人。上の子どもは週末も部活動の練習があり、弁当が必要だ。高値が続くコメは、1週間で5キロなくなる。子どもたちが食べるお菓子を減らすのも心苦しい。少しでも出費を抑えようと、主食をパスタやうどん、そばにする日が増えたという。この日も、値引きされたパスタや菓子を買い物かごに入れていた。

 都内の男性会社員(38)は、「給料は変わらないのに、コメも野菜も高くなり、食費は増えている」。節約のため月に1度、インスタント麺やカップ焼きそばなどをまとめ買いしている。

スーパー「マルヤス」で、賞味期限切れの商品を手に取る買い物客=4月24日、東京都大田区

目安は参考価格の半額 数量・期限によっては10円も

 マルヤスで扱う訳あり品は、主に卸や小売店から買い取り依頼がきたものだ。5割は賞味期限が切れた品、2割が賞味期限が近い品、3割が売り切れなかった余剰在庫だという。

 ご当地の加工食品や調味料…

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