1995年1月17日の阪神・淡路大震災。当時、大学受験の浪人生だった記者は、翌々日の19日から神戸市灘区にボランティアとして入り、避難所の運営などを手伝った。ただ、当時はボランティア自身が食料を持参するようなノウハウはなく、避難者はもちろんのこと、自分の水や食料の確保にも非常に苦労した。

 それ以来、熱心に備蓄を続けている。今、自宅には、地域で足りない人らにわける分も考え、缶詰数百個、パスタ45キロ、水100リットル以上、梅干しにアルファ米などを大量に置いている。

記者が自宅に置いている非常食の一部。他にもアルファ米などを大量に備蓄している=2025年5月12日、高知市、原篤司撮影

 日常的に食料品などを多めに備蓄し、食べたら買い足す「ローリングストック」を実践しようと、賞味期限切れ目前のものは工夫して食べてきたが、それでも残ってしまう。期限が過ぎたものも活用できれば大助かりだ。

 「おいしく食べられる期限」を指す賞味期限なので、その後になって食べても法的に問題はない。消費者庁でも改めてそう確認したので、今年2月、味わってみることにした。

 非常食の氷砂糖に賞味期限が表示されているけど、必要なの? ペットボトル水の賞味期限ってどういう意味? 職場の備蓄品の更新をきっかけに「この非常食、まだイケるのでは」と調べてきた記者が、次に向かったのは自宅。アルファ米や缶詰など、賞味期限切れの食品を実食してリポートします。

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 車の荷室にあったのは、賞味…

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