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那覇地裁=那覇市

 那覇市議会の議長(当時)が市有地の所有権をめぐり便宜を図る見返りに現金計5千万円を受け取ったとされる事件で、贈賄罪に問われた無職小池隆一被告(81)=鹿児島県姶良市=と収賄罪に問われた飲食店経営村山末子被告(72)=那覇市=の初公判が24日、那覇地裁(佐藤哲郎裁判長)であった。両被告は現金の授受は認めたが「賄賂ではない」と起訴内容を否認した。

 起訴状によると、小池被告は2020年12月と21年2月、市有地の所有権を主張する女性から土地を購入するため、不動産会社代表らと共謀し、市議会議長だった久高友弘被告(76)=収賄罪で起訴=らに現金計5千万円を渡したとされる。村山被告は女性の成年後見人だったが、久高被告と共謀して21年2月、現金4500万円を受け取ったとされる。

 検察側は冒頭陳述で、小池被告は不動産会社代表から「土地を転売することで大きなもうけを得られる」と持ちかけられ、資金を調達したと指摘。久高被告に渡した計5千万円は、市議会の議事運営などで便宜を図ってもらう趣旨だったと主張した。

 小池被告は総会屋グループの元代表。

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