親が育てられない子どもを匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」を設置している慈恵病院(熊本市)は13日、熊本市と、市の要保護児童対策地域協議会にある「ゆりかご」の専門部会に公開質問状を提出する方針を明らかにした。部会がまとめた検証報告書にある匿名性の扱いの記述などについて問うという。
学術経験者などでつくる専門部会は今月はじめ、2020~22年度の「ゆりかご」の運用についてまとめた報告書で、ゆりかごの匿名性について「母子の緊急避難として機能し、様々な援助に結びつける入り口となり得る」とした一方、子どもの人権や、養育環境を整える面から「最後まで匿名を貫くことは容認できない」としている。
慈恵病院の蓮田健院長は「ゆりかごは匿名を保障することで赤ちゃんの命と健康を確保する。実名化が必要というのは、ゆりかごの存在自体を否定している」と話した。
蓮田院長によると、最近、匿…