日米関税交渉で米側の交渉役のベッセント財務長官が19日、米政府代表団を率いて大阪・関西万博を訪れ、米国の「ナショナルデー」に参加した。日本側は赤沢亮正経済再生相が出迎えたが、関税の協議は行わなかった。8月1日の「交渉期限」が迫るなか、赤沢氏は近く訪米して8回目の協議にのぞむ方向で調整しているが、合意への道筋はなお見通せない。
セレモニーでは、赤沢氏が「関税担当大臣としてより知られています」と自己紹介したうえで、「日米が外交・安保、経済を含むあらゆる面で互いに協力し、ウィンウィンな関係を築きながら、世界の平和や繁栄に共に貢献する」とあいさつ。ベッセント氏は、「トランプ大統領は、世界中が加わりたいと望む経済を作り出した。対米投資額は記録的な水準となった」としたうえで「日本は最大の対米投資国。両国をさらに発展させていきたい」と語った。
2人はこの日、昼食会や日本館の視察なども行った。終了後に取材に応じた赤沢氏は「様々な話をする機会があった」としつつ、関税に関する協議はなかったと明らかにした。
赤沢氏はこれまで7回訪米し…