Smiley face
写真・図版
統合が予定される小学校=2025年6月29日、栃木県足利市、上嶋紀雄撮影

 栃木県足利市教育委員会は30日、2041年度までに小学校を22校から8~10校、中学校を11校から7校に再編する「新たな学校づくり基本計画」の原案を発表した。児童生徒数の減少を踏まえ、教育環境の充実を目指して「適正規模・適正配置」を進めるという。地元説明会などを経て11月以降に正式決定し、26年度から再編に着手する。

 原案によると、市内の児童生徒数は1982年度の2万5448人をピークに減少し、2025年度は8410人。45年度には5533人まで減ると推計している。

 現在、小学校で2学年が同じクラスで学ぶ複式学級があるほか、小中学校それぞれで1学年1学級もある。

 再編は4期(1期4年)に分けて進める。通学時間や距離なども考慮して市内を七つのブロックに分け、各ブロックで小学校は1~2校、中学校は1校にする。第1期(26~29年度)では複式学級の解消などを優先し、二つのブロックで統合を進める。2~4期(30~41年度)は統合校の位置や取り組み時期などで未定の部分があり、順次計画を示すという。

 また、「足利MIRAI(ミライ)教育」と題して小中学校がブロックごとに9年間の教育課程を編成する小中一貫教育を推進することなども掲げている。

 計画の策定は市学校教育環境審議会の答申を受けたもので、大島一彦教育長は「子どもたち一人ひとりの学びを保障し、より質の高い教育を提供していかなければならない」と話した。7~8月に市内で説明会を30回開き、7月7日~9月5日にパブリックコメントも実施する。

共有