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100円の収入を得るのに1242円の経費がかかるとされた仙台市営バスの余目線の車内。乗客ゼロのタイミングも=2025年3月3日、仙台市宮城野区、中島嘉克撮影
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 路線バス網の縮小が止まらない。利用者数が新型コロナ前の水準に戻らない中、燃料費の高騰など物価高が事業者を直撃。ドライバーの残業規制が強まった「2024年問題」の影響もあり、人手不足も深刻化する。減便や廃止、値上げの動きが各地で相次いでいる。

 仙台市営バスで2023年度、最も不採算だった路線が市北東部にある。宮城野区の岩切地区から、直線距離で約2・5キロ離れたJR陸前高砂駅に向かう「余目(あまるめ)線」だ。

 沿線には住宅地やスーパーマーケット、病院があるが、利用者は少ない。24年度以降は土休日の運行が取りやめられ、平日も減便された。余目停留所から陸前高砂駅に向かうバスは現在、平日朝7時~10時台の計4本のみだ。

4本で計23人…最も不採算路線の現状は

 記者は3月上旬、4本全てに…

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