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ガソリンスタンドの電光掲示板。軽油取引でカルテルの疑いが浮上した=2025年5月26日午後7時9分、東京都内、角野貴之撮影
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 運送業者に軽油を売る際に価格カルテルを結んだ独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いがあるとして、公正取引委員会は27日、石油元売り最大手ENEOS系などの石油販売会社6社に立ち入り検査を始めた。関係者への取材でわかった。

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 6社はENEOSウイング(名古屋市)、東日本宇佐美(東京都文京区)、太陽鉱油(東京都中央区)、エネクスフリート(大阪市)、キタセキ(宮城県岩沼市)、吉田石油店(香川県三豊市)。

 関係者によると、6社の営業責任者らは遅くとも2019年以降、毎月1回ほどの会合の場や電話でやり取りし、軽油の仕入れ値などの情報を交換。神奈川県に事業所がある運送業者や建設業者に販売する軽油について、価格の維持や引き上げをはかるカルテルを結んでいた疑いがある。販売先の事業者は数千で、市場規模は約1千億円という。

 公取委は、神奈川県内の業者向けに限らず、軽油販売で広く同様の販売価格に関するやり取りが行われていた可能性があるとみている模様だ。

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