決起大会後、参加者たちはこぶしを挙げた=近大提供

 東大阪市にある近畿大学で11日、3回生およそ1千人が参加した「就職活動決起大会」が開かれた。この大会は、これまで10月ごろに開いてきたが、夏に企業のインターンシップが盛んになるために前倒しし、出遅れをなくして就活に向けた気持ちを高めようという狙いだ。

 会では、まず、近大卒でアース製薬社長の川端克宜氏が講演した。コロナ禍でオンライン授業が多かったり、部活やサークル活動が満足に出来なかったりしたかもしれないが、「自分だけじゃない。みんな同じ。不自由な経験ができた、とプラスにとらえよう」と語った。

 そのうえで、「企業は、自然体のみなさんを待っている。素のままの自分を見せる勇気をもって」とエールを送った。

 次に、アース製薬、ニトリホールディングス、京セラの採用担当が学生たちに語った。企業で就業体験をする「インターンシップ」について、▽新入社員の半分ぐらいがインターンの経験者だが、インターンをしたからといって有利になるわけではない▽就活への不安をとりのぞき、自分の好きなこと、歩むべき道を見つけてもらうことがインターンの意義だとして、「インターンは夏だけではないので、焦らずに。企業のリアルを知っていただきたい」(京セラ)などと語った。

 最後に、経営学部3回生の浅野初妃さん(20)が壇上で決意表明をした。「未来をデザインするマーケターを目指し、2年後の自分の姿に思いをはせて歩み出したい」

 近大キャリアセンターによると、2026年3月に卒業予定の3回生たちの就活も学生側の売り手市場になりそう。だが、就活は簡単ではなく、20~30社受けて内定は1~2社、というようなケースもありうるという。

 「うまくいかなくて落ち込むことがあるかもしれません。でも、大学には友だちが、先輩が、職員がいます。ひとりじゃないんです」と坂野裕一課長。(編集委員・中島隆)

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