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最高級の生地を手に「究極のフルオーダースーツを仕立てます」と語る鰐渕美恵子会長(左)と小倉祥子社長=2024年6月17日午後4時10分、東京都中央区銀座5丁目の銀座テーラー本店、石平道典撮影
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 東京都中央区がふるさと納税の返礼品に加える1千万円のスーツを作るのは、1935年創業の銀座テーラー(本店・東京都中央区銀座5丁目)だ。「最高のものだけを、世界に1着だけの洋服を」をポリシーに、手縫いによるオーダーメイドの高級紳士服を仕立て続けている。

 高い技術と伝統は国内外の政財界や文化界、VIPや著名人ら多くの人に愛されてきた。佐藤栄作元首相がノーベル平和賞授賞式で身につけたモーニング、大村智・北里大特別栄誉教授がノーベル医学・生理学賞授賞式で着た燕尾(えんび)服は、銀座テーラーが仕立てたものだ。

職人が1着1着手縫い、生産は年間300着

 銀座の並木通りに面する本店内にあるアトリエでは、約11人の職人が1着1着、丁寧に生地を縫い上げて作っている。このため、年間300着ほどしか生産されない。スーツは1着30万円以上。約2万種類の最高級品質の生地から、70時間ほどかけて1着を仕立てる。

 銀座テーラーグループの4代…

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