ガット本部のあるジュネーブ。12月中旬のUR交渉期限が迫り各国代表が折衝する中、日本も外相の羽田孜を急きょ派遣した。日米では、日本のコメ輸入は限定的とすることですでに合意していたが、その他の分野で経済摩擦が再燃する。
羽田は11日夜、米国、カナダ、欧州共同体(EC)との四極会合で突き上げを食らう。「日本の提案が不十分。特に木材、紙・パルプ、非鉄、蒸留酒だ」。米通商代表部(USTR)代表カンターが日本に一層の輸入規制緩和を求めた。
羽田は不満を示し、特に木材は「政治家として受け入れ不可能」と突っぱねた。米国のかねての要望で厳しい国内調整を経て関税半減にこぎつけており、「これ以上のカットは(国内で)説明できない」と語った。
「政治的決定の余裕はない」
羽田とカンターは12日朝に…