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福岡県警本部=福岡市博多区東公園

 通夜で留守中の住宅などを狙って空き巣をしたとして、福岡県警は久留米市の無職の男(75)を窃盗や住居侵入容疑で逮捕し、被害を確認した計14件の事件捜査を終えたと24日発表した。男は新聞の訃報(ふほう)欄で通夜の日を把握し、侵入する住宅を決めていたという。

 捜査3課によると、男は2024年11月~今年1月に福岡と佐賀の両県で計4件、通夜で留守にしている住宅や空き家に忍び込み、現金や腕時計など計約400万円を盗んだ疑いで逮捕、送検された。うち1件は知人の男もかかわった疑いがあり送検されたという。2人はいずれも窃盗罪などで起訴された。

 22年6月ごろから空き巣が増え始め、福岡県警が捜査を進めたところ過去の手口などから男が浮上。警戒中だった捜査員が昨年11月、佐賀県内の住宅で現行犯逮捕した。男は調べに「生活費のためだった」と容疑を認めている。新聞の訃報欄をもとに入る家を決め、地図などで人目につきづらいかを調べていたと説明しているという。

 県警は、この4件以外にも19年8月以降、計10件の被害を確認したといい、立件分も含めた被害総額は計約859万円に上る。14件のうち10件は通夜で不在だった住宅が狙われたという。

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