ピンチの場面で選手たちをマウンドに集めた山梨農林・塩山・上野原の秋山聖希主将(中央)=2025年7月12日、富士北麓公園、池田拓哉撮影

(12日、第107回全国高校野球選手権山梨大会1回戦 富士学苑16―0山梨農林・塩山・上野原)

 山梨農林・塩山・上野原は、今大会で唯一の連合チームだ。3種類の異なるユニホームを着たベンチ入りの14人をまとめたのは、秋山聖希主将(3年・山梨農林)。「大会に出られて良かった」。Bシードの強豪にコールド負けしたものの、笑顔でそう語った。

 昨秋の県大会。山梨農林はぎりぎりの部員9人で臨んだ。だがその後、チームを維持できる見通しが立たなくなった。監督に「春の大会からは連合チームで出る」と告げられた。

 春の県大会は塩山との連合チームで出場し、初戦で甲府西に3―26と大敗した。今大会に向けて、上野原も加わった。

 はきはきとした性格が買われ、主将に指名された。3校の「壁」を取り払うため、土日の合同練習では、互いの学校生活やプロ野球の話で仲を深めた。

 連合チームだからこそ、野球の技術を高めるチャンスをもらえた、と言う。「各校の監督やコーチから色々なアドバイスを受けました。指導者が増えてよかった」。捕手として、配球力が付いたと自身の成長を感じる。

 夢はスポーツジムのトレーナー。信頼される指導者になりたい、と思う。

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