人口減と少子化に伴い、各地で公立校の閉校が相次ぐ。慣れ親しんだ地域の学校がなくなることに反対する住民もいるなか、自治体はどう理解を得ようとしているのか。埼玉県鴻巣市の事例をみた。
鴻巣市で3月23日、150年の歴史をもつ小学校の閉校式典があった。1873(明治6)年創立の常光小学校。式典に集まったのは、児童、保護者、卒業生の中高年ら約250人。「常光小学校には私の母も、祖父も、曽祖父も通っていました」と児童代表があいさつするなど地域ぐるみでその名残を惜しんだ。
児童数は97人。全学年が1クラスのみで、2年生は10人を割るなど数は年々減っていた。同小は4月、市役所近くにある鴻巣中央小に統合された。
一昨年4月には、市で一つめ…