全日本ロボット相撲大会2024九州予選会に出場した福岡工大城東の太田志部長(左)=2024年10月27日、福岡市東区、前田伸也撮影

 福岡工大城東高校(福岡市東区)の部活動「ロボット相撲プロジェクト」が放課後に使うロボット制作室の後方には、「技道」と力強い文字が書かれたボードが掲げられている。

 ロボット相撲は、コンピュータープログラムを内蔵した「自立型ロボット」や、操縦で動く「ラジコン型ロボット」で競う。本体の幅・奥行きが20センチの3キロクラスは直径1・54メートルの土俵、10センチの500グラムクラスは77センチの土俵で戦う。試合時間は3分間で3本勝負。2024年12月7~8日にあった、社会人や高校生らが出場する「全日本ロボット相撲大会2024」の決勝大会には、各地の予選を勝ち抜いた293台が東京・両国国技館に集結した。同校からは7人が出場したが、惜しくも序盤で敗れた。

 顧問の平田雅文教諭(62)は同校の卒業生。福岡県内の高校でロボット相撲を教え、指導ぶりを買われて2004年に母校に戻った。着任と同時に創部し、その年から毎年のように決勝大会に出場する「名門」に育てた。

 強いロボットを製作するコツとは。平田教諭は「部品から無言の教えを請うこと」と説く。前任の工業高校はやんちゃな生徒が多かったが、「部品を大切にするように指導すると、部品を見る目つきが変わり、ロボットへの向き合い方が変わった」といい、決勝大会常連校にまで成長した。

 部員は真っ白な紙にロボット…

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