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道路の下に空洞がある疑いがみつかり、県の委託で路面下を調べる業者ら=2025年2月7日午後8時44分、奈良県大和郡山市柳町、周毅愷撮影
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 埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受けて、奈良県は7日、下水道管の緊急点検と、その上を通る道路の空洞を探査車で調査した結果を公表した。下水道管では道路陥没につながる異状は確認されなかったものの、路面下には39カ所で空洞がある疑いが見つかり、うち2カ所は浅い位置に空洞の疑いがあるため、県は7日夜から通行を規制し、早急に調査を始めた。

 下水道マネジメント課によると、県は国の要請を受けて、直径2メートル以上の下水道管がある大和川上流・宇陀川流域の約15キロ(マンホール106カ所)を調べた。マンホールに入り、土砂の堆積(たいせき)状況や管を目視で点検したところ、下水道管については異状は見つからなかったという。

 一方、この上を通る約14キロの道路にレーダーを搭載した探査車を走らせたところ、路面下1・5メートルで39カ所で空洞の疑いが発見された。うち2カ所については、「路面陥没発生の可能性が高い」とされ、県は道路を規制して早急に内部を確認する必要があると判断したという。

 道路規制する2カ所はともに大和郡山市内の市道の車道部と、県道の歩道部。空洞の有無や厚さ、大きさなどを調べて、空洞があれば埋める補修工事を施す。

 ほかの37カ所についても、県は今後、より詳しく地中の空洞を把握できるレーダーやスコープカメラを挿入して調べる方針。

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