(17日、第107回全国高校野球選手権広島大会3回戦 広島商4―2英数学館)
今春の選抜大会8強の広島商が、春の県大会を制した英数学館に競り勝った。
プロ注目右腕の藤本勇太(3年)との対戦となった一戦で、広島商は持ち味の手堅いプレーで流れを引き寄せる。守備で六回までに4併殺を決めると、八回は1死二、三塁のピンチをしのいだ後の攻撃でスクイズを決めてリードを広げた。
今春の選抜では準々決勝の智弁和歌山戦で相手エースの渡辺颯人(3年)に8回0点に抑えられた。荒谷忠勝監督は、「ああいうレベルのピッチャーを打たないといけないというのが目標になった」。選手たちは速球に振り負けないように振り込みの量を増やし、練習試合などでは打席の前に立つなど、速球への対策を重ねて夏に臨んできた。
英数学館が優勝した春の県大会で、広島商が2回戦敗退に終わっていたことも、選手たちを奮起させる材料になった。
もう一つ、選手たちにはこの夏にかける強い思いがある。チームは、2年続けて夏の大会で準優勝。いずれも広陵に敗れていた。
1年目から主力の主将の西村銀士(3年)は力を込めて言う。
「2年連続で悔しい思いをした。あのような経験はもうしたくない。一つ一つのプレーを大事に戦っていきたい」=ぶんちゃんしまなみ