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東京15区補選の候補者の演説を聴く人たち=2024年4月16日午前10時56分、江東区豊洲2丁目、宮野拓也撮影
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 選挙不正でこの1年、区長選、衆院補選と選挙が相次ぐ江東区。政治不信が広がる中、候補者は乱立の様相を呈する。有権者は何を思い、1票を投じるのか。下町や湾岸の新興エリアで話を聞いた。

 下町が広がる東陽町で自営業をする女性(61)は、演説を聴いたどの候補も自民党批判に偏り、本来の争点や主張が分かりにくいと感じたという。「選挙を利用して、各党がここにきてけんかをしているだけのように思える。本当に勝つ気があるのか、地元のことを考えているのか、さっぱり分からない」と話す。地元出身の候補者に票を入れたいが、迷っているという。選挙が続いていることについては「ばかばかしい。区民としてうんざり、がっかりのふたつです」と嘆く。

 東陽町で貿易業を営む男性(72)はこれまで、国政選挙では政権交代を求めて立憲民主党や共産党、れいわ新選組などに票を投じてきた。「金や利権ばかりに走ってきた自民党政治の堕落と腐敗の結果で、話にならない」と憤りを隠さない。今回の補選では「金もうけに走らず、自分のポリシーを持って真面目に取り組む政治家がいい。江東区の住民だって新しい人が増えていて、地元出身者にこだわる必要はない」として、政治姿勢や政策で投票を決めるつもりだという。

 一方、タワーマンションの建…

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