災害関連死を含めて77人が亡くなった2014年8月20日の広島土砂災害では、幼い子どもたちも命を落とした。愛する我が子2人を失った母はあの時、強く願った。「同じ経験を誰にもしてほしくない」と。
広島市安佐南区山本8丁目の平野朋美さん(47)は10年前のあの日、異常な天候だったのを覚えている。前日の8月19日夕方に降った雨はいったん小康状態になったが、深夜に強く降り出した。大きな雨音に加え、雷の轟音(ごうおん)が響いていた。
3人の子どもたちは、いつもは2階の子ども部屋で寝ていた。だが、雨の音が強くて不安だろうと、1階の和室で家族5人で寝ることにした。昼間のプール遊びに疲れた小学5年の長男遥大(はると)さん(当時11)が、すでに1階で眠り込んでいた。
被災して初めて知ったことも
ママ友らとのLINEでは…