藤村忠寿さん

 先日、小学校の同級生と数十年ぶりに会ったんです。彼と思い出話をするうちに、衝撃の事実が発覚しました。

 彼の家は学校のすぐ近くで、よく帰り道に寄っていたんです。あれはたぶん夏休みに入る前の日。両手には図工の時間に厚紙で作った家の模型を抱えていました。でも私は持って帰るのが面倒くさくなって、彼の家に立ち寄り、その模型を「火事だー!」なんて言いながら燃やしたらしいんですね。「あー!やったやった」「ダメだよ!あんなことしちゃあ」「だよね」。

 社会の時間に戦国時代のことを習ったときは、彼の家に何人かで集まって「オレたちも火縄銃を作ろう!」と、竹筒の先に丸めた紙を詰めて、根元に爆竹を仕掛けて破裂させたこともあります。「耳がキーンとなったの今でも覚えてるよ」「ダメだよ!危ないよ」「だよね」

 いずれも主犯格は私で、だか…

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