国立循環器病研究センター(国循、大阪府吹田市)の大津欣也理事長が、部下に「代えるのはめちゃめちゃ簡単」などと発言するパワーハラスメントをしたと、第三者委員会が認定し報告書をまとめたことが、関係者への取材でわかった。今後、国循が厚生労働省に報告し、厚労省は対応を検討する見通し。
大津理事長側は朝日新聞の取材に、「回答しない」としている。
国循は、心臓病や脳卒中など日本人の死因の多くを占める循環器病に対する高度な治療、研究を担う国立研究開発法人。国立がん研究センター(東京)、国立国際医療研究センター(同)などと同様に法律に基づき設置されている。病床は550床、職員は約1300人で、理事長は厚労相が任命する。
関係者によると、大津理事長の発言や運営方針による人事などをめぐって、部長の医師ら幹部職員を含む複数人がパワハラの被害を受けたという内部通報が今年3月にあり、国循は弁護士らで構成する第三者委を設置。第三者委が大津理事長ら関係者からの聞き取り調査などを進め、このほど、報告書をまとめたという。
大津理事長は2022年9月…