茨城県内の公立高校で部活動の活動時間に上限が設けられるなか、許可された学校の部活のみ上限を超えて活動ができる「特例措置」について、県教育委員会は24日、2025年度以降は廃止すると発表した。
県教委は22年12月に部活動の運営方針を改定。活動時間は原則、平日は2時間、休日は4時間を上限とした。上限に対して学校や競技団体から反対の声があがり、23年5月に「特例措置」を新設。生徒の健康管理やケガ防止などについて資格を持つ指導者がいる場合などに、上限を超えた活動が例外的に認められることになった。同時に、1週間合計12時間を超えなければ、1日の上限に縛られないなどとする「柔軟な運用」も認めた。
特例措置を廃止する理由について県教委保健体育課は、特例措置を希望する学校が少なくなっていることや、特例措置実施校の全校が県教委のヒアリングに「運営方針内で十分に活動可能」と回答したためとしている。同課の担当者は取材に対し「各学校で柔軟な運用への理解が進んだ結果、特例措置の必要性がなくなったと判断した」と説明した。
特例措置の初年度だった23年度は、1度目の審査で申請した31校61部のうち16校23部が認められた。2度目は19校28部から申請があったが特例措置は認められなかった。24年度は15校18部から申請があり、7校9部が認められている。全校に17日に通知し、反対意見などは出ていないという。