「とっとりデジタル教材」の「観光」のコンテンツ=鳥取県教育委員会提供

 鳥取県教育委員会は、県内で働く人や地元の魅力的な仕事、鳥取ならではの体験が楽しめる観光施設などを紹介する中高生向けの「とっとりデジタル教材」を制作し、インターネット上で公開を始めた。サイトに並ぶのは郷土愛にあふれたコンテンツ。制作の狙いは――。

 イラストレーター、民放アナウンサー、パティシエ、陶芸家、コーヒーの焙煎(ばいせん)士……。教材は四つのカテゴリーで構成され、メインの「しごと」と「人」は、さまざまな職業や働き方などをインタビュー動画も交えて紹介。開設時点では14の職業と8人のストーリーが並び、今後増やしていく予定という。

 このほか、「観光」では施設紹介のほか、鳥取、兵庫、京都の3府県にまたがり、日本海の形成から現在に至る貴重な地形・地質がある山陰海岸ジオパークなどについて学べるページがある。「魅力」では県内の就業率や通勤時間、待機児童数などを紹介し、鳥取の住みやすさを数字でアピールする。

 県教委は教材の活用例として、①中高生が職業について調べる際、仕事のやりがいや将来働くことについてイメージする②探究学習で具体的な地域の魅力や課題の発見につなげ、学習内容を深める、などを挙げる。

 鳥取の良さを知り、みんなも将来は鳥取で活躍して――。若者の県外への流出が続く中、県教委は新たなデジタル教材の活用を通じて定住の増加につなげたい考えだ。

 担当者は「進学や就職で県外に出ても、将来は鳥取に住んで働こうと思ってもらえるきっかけになれば」と期待する。コンテンツは今後も増やしていくという。

 「とっとりデジタル教材」(https://sites.google.com/g.torikyo.ed.jp/digikyo/)は主に中高生や教職員が対象だが、誰でも見ることができる。

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