昨年、東京都内の警察署などに届けられた落とし物は約440万件で過去最多だった。どうすれば落とし物が持ち主の元に返還されやすくなるか。警視庁は、返還されやすくなるポイントを公式ユーチューブで伝えている。
動画は4月に公開。広報課員や遺失物センターの職員ら4人が出演し、「遺失届」に記入してある特徴をヒントにして、大量に届けられた拾得物から「落とし物」を探し出すクイズに挑戦している。
例えば、女性が提出した遺失届に「黒い帽子」とだけ書いてあったケース。「女性が申請者だからハットでは」などと予想したが、全員不正解。正解はニット帽で、女性は父親が落とした帽子を探していたのだった。
実際、同センターの拾得物のデータベースで特徴が「黒色」の帽子は約1万3800個に上る。それだけの特徴で落とし物を特定するのは難しく、形や材質、ブランド名などを詳しく記入するほど落とし物が返ってくる可能性は上がるという。
会計課によると、同庁に届けられた拾得物は、2019年までは約400万件で推移していた。20年はコロナ禍による外出控えなどで280万件まで減少したが、22年には300万台に戻り、昨年は約440万件まで増えた。インバウンドの増加や小型家電の普及などが要因とみられるという。品目別にみると、最も多かったのは、運転免許証やマイナンバーカードなどの「証明書類」で83万点超だった。
「返還率」が下がっているの…