警視庁本部

 警視庁は13日、東京都内で今年上半期(1~6月)に起きた特殊詐欺の被害は1538件で、被害額は約46・6億円だったと発表した。被害額が過去最高だった2018年(約88・7億円)を同期比で上回り、過去最悪ペースで推移している。

 特殊詐欺対策本部によると、同庁が被害を把握した認知件数は前年同期より136件(9・7%)増え、被害額も約8・9億円(23・5%)増加した。このうちオレオレ詐欺が462件(前年同期比79件増)、還付金詐欺が440件(同194件増)と全体の約6割を占めた。

 オレオレ詐欺では、昨年1年間で15件だった「警察官」をかたったケースの被害が83件と約2割を占めた。被害者は70代以上が全体の約7割に上る一方、昨年7人だった20~40代が62人と急増した。

 「あなたは事件の容疑者になっている」などと架空の事件をかたり、保釈金や調査費用名目で現金をだまし取る手口だという。

 SNS型投資詐欺とロマンス詐欺の被害もあわせて発表。認知件数は計384件、被害額は計約86億円となり、昨年1年間の認知件数(計339件)、被害額(約55億円)をいずれも上半期だけで上回った。(福冨旅史、三井新)

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