東京都江東区の臨海地区で23日未明から朝にかけ、「シカを見た」という情報が警視庁などに相次いだ。警視庁や区は確認を進めたが、その後は目撃情報は途絶えている。都会のシカはどこから来たのだろうか。
警視庁によると23日午前4時40分ごろ、江東区新砂3丁目の「都立東部療育センター前交差点で体長1メートル前後のシカを見た」と男性から110番通報があった。男性は午前3時ごろに目撃したが、他にも周りで目撃したという人が複数おり、通報したという。
歩行者行き交う交差点、周囲に緑も
同日午前10時40分ごろには、すぐ近くの都下水道局「砂町水再生センター」敷地でも目撃された。隣接する運送会社の社員が敷地に入っていくシカのような動物を見つけ、通報した。
翌24日、記者は現場を訪ねた。目撃された交差点は、療育センターの敷地に面している。近くには病院や大型ショッピングセンターがあり、歩行者や車が行き交う。水再生センターの敷地には木々が茂り、施設や道路との境界にも植樹されている。公園もあり緑は豊かだが、区の担当者は「知りうる限りでシカの目撃情報はない」と驚く。
江東区は東京23区の東部に位置する。目撃情報が相次いだ現場のすぐ東側には1級河川の荒川が流れる。数百メートル南側は海だ。
千葉で大繁殖したあの動物か
報道を受け、SNS上では「都会の真ん中でシカは驚く」などの声が相次ぎ、「キョンでは?」という予想も出た。
キョンは中国南部や台湾に生息する「シカ科」の動物。体長は70~100センチでシカより一回り小さいが、繁殖力は強い。
隣の千葉県の房総半島で大繁…