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思い出クリック~青春群像記~

高校をシリーズで紹介する企画。今回は東京都立豊多摩高校の5回目(最終回)です。

 「自主自律」を掲げ、自由な校風で知られる都立豊多摩高が目指すものや、生徒への思いについて、栃倉和則校長に聞きました(インタビューは3月に実施し、栃倉さんは同月末に退職されました)。

写真・図版
都立豊多摩高の栃倉和則校長

 ――豊多摩の印象は

 初めて訪れたのは二十数年前、別の高校の水泳部顧問として、部員10人を連れてきました。豊多摩の水泳部は約70人がプールサイドいっぱいに集まり、わいわいと応援していて、いつかこんな学校に勤務してみたいと思ったのを覚えています。

 赴任したのはコロナ禍まっただなかの2021年春で、部活動はできず、修学旅行も中止になりました。生徒たちが入れ代わり立ち代わり「なぜやらせてくれないのか」と涙ながらに直談判に来ました。残念ながら願いをかなえることはできませんでしたが、この子たちを裏切りたくないと思いました。

 生徒たちは最初に訪れたころと変わらず、伸びやかで元気が良い。でも、力はあるのに、より高い目標を達成するという思いが足りない生徒がいるようにも見えて、そこに課題を感じました。部活なら一つでも上の大会で勝ち、目指す大学に進んでほしい。

 生徒に繰り返し伝えてきたの…

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