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京都大学=京都市左京区

 配偶者が脳卒中や心不全、心筋梗塞(こうそく)を発症すると、そのパートナーがうつ病を発症するリスクが上がると、京都大などの研究チームが明らかにした。全国健康保険協会(協会けんぽ)の約28万人分の健康診断や診療報酬明細書(レセプト)のデータを分析した。配偶者が重症だと、うつ病リスクが高くなる傾向も見られた。

 研究成果が12日付の米医学誌に掲載される。

 脳卒中や心不全、心筋梗塞は頻度が高い重篤な病気の代表格で、世界的に主要な死因となっている。これらを発症するとうつ病になりやすく、うつ病になるとこれらを発症しやすいなど、個人の関連は過去の研究でも指摘されてきた。

 だが、これらの病気の発症が家族のメンタルヘルスにどのような影響を与えるかを調べた本格的な研究は世界的にも限られている。

 研究チームは、協会けんぽの健診やレセプトのデータから、配偶者が被扶養者に登録され、夫婦いずれも20歳以上の世帯を対象に、2016~22年に配偶者が脳卒中や心不全、心筋梗塞を発症した世帯主と、配偶者が発症しておらず年齢や性別、所得水準が同じような世帯主の計27万7142人を抽出。最大6年間追跡して、世帯主(平均58.2歳)がうつ病になったかを調べた。

 その結果、全体で4876人(1.8%)がうつ病となったが、配偶者が脳卒中や心不全、心筋梗塞を発症した人のうつ病リスクは、配偶者が発症していない人の1.13倍となった。性別や年齢、所得、本人の同種の病歴によらず、同じような傾向だった。配偶者が重症で入院すると、うつ病リスクは1.23倍と高くなる傾向も見られた。

 脳卒中や心不全、心筋梗塞は…

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