東京都の医師の男性(46)は数年前、父親との連絡を絶った。がんを患っていた父は、もう亡くなったかもしれない。だが、それを確認する気もない。
中学受験の際、学習指導と称して毎日のように暴言を受けた。姉に対しては、時に手を上げていた。恐怖心から、逆らえずに我慢し続けた。
そうした父の行為は、必ずしも子の将来を思ってのものではなかったのではないか。大人になってから、そう思うようになった。
長年抱えてきた父へのわだかまり。もはや許容できない、という思いが募っていった。
中学受験時、父の暴言と毎日向き合った男性。父に抱いた負の感情を原動力にしてキャリアを築いてきたといいます。40代で下した人生の決断とは。大人になっても続く教育虐待の影響とは。
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