コロナ禍前の利き酒会の様子。多くの日本酒ファンでにぎわった=朝日酒造提供

 【新潟】「久保田」や「朝日山」などの酒で知られる朝日酒造(長岡市朝日)は今月31日と9月1日、「貯蔵原酒100本のきき酒会」を行う。普段は口にする機会のない同社貯蔵の原酒を味わってもらおうと始まったイベントだが、コロナ禍によって休止しており、5年ぶりの開催となる。

 同社は、毎年夏にタンク内の日本酒が健全に貯蔵されているかを調べる「初呑切(はつのみき)り」を行っている。タンクの「呑口(のみぐち)」から少量の酒を取り出し、熟成度合いや味、色の変化を確認する酒蔵ならではの伝統行事。杜氏(とうじ)や蔵人にとっては、自分たちが仕込んだ酒が無事熟成しているかどうか、初めて確認する緊張感と、その後の安堵(あんど)感が交錯する瞬間でもあるという。

 利き酒会は、この行事と同様に取り出したばかりの酒をファンに楽しんでもらうとともに、普段は飲めない原酒の奥深さを味わってもらおうと2015年に始まった。

 コロナ禍で19年を最後に休止していたが、今回、5年ぶりに開かれる利き酒会では、100の貯蔵タンクから取り出した原酒100本が同社エントランスホールに並べられ、好みの銘柄を堪能することができる。

 両日とも、午前の部(10時半受け付け、正午終了)と午後の部(2時受け付け、3時半終了)の2部制。各部とも定員は200人で、20歳以上が対象。参加費は千円。

 参加希望者は、応募フォーム(https://amarys-jtb.jp/asahishuzo/)から申し込む。(久保田正)

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