醬油のしぼりかすを使ったコロッケなどを作った女性たち=滋賀県守山市役所

 滋賀県守山市内で唯一操業する醬油(しょうゆ)醸造所から出るしぼりかすを使ったコロッケやソーセージなどを、市内のカフェや精肉店の関係者、料理家の女性たちが商品開発した。これまでほとんど廃棄されていた醬油のしぼりかすを活用し、地域の活性化を図る試みだ。

 守山市内の農業や漁業、商業などさまざまな視点から食をテーマに、市内にある地域資源をPRする「もりやま食のまちづくりプロジェクト」の一環。カフェ・レンタルスペース「MAGNETS」(今宿4丁目)を経営する広瀬香織さんが、遠藤醬油(中町)から出るしぼりかすに着目した。

 年間約2トンのしぼりかすが出るが、一部家畜の肥料となる以外は廃棄されていた。持続可能な世の中をつくるため、しぼりかすを活用しようと、カフェの田淵ちかさんや「お肉のおかだ」(播磨田町)の西川展世さんらに声をかけた。

 しぼりかすは粉砕して、コロッケやソーセージ、ふりかけの中に混ぜ込んでいる。商品は福が来るように「醬福コロッケ」などと名付けた。広瀬さんは「いま、発酵食品は注目されている。遠藤醬油のしぼりかすで新しいことをしたかった」と言う。

 11月4日にもりやまエコパーク(環境学習都市宣言記念公園)で開催される「もりやまエコフェスタ2024」で販売する。「お肉のおかだ」や「MAGNETS」でも販売したり、料理に使われたりする。(松浦和夫)

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