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花粉症の対策=グラフィック・中田竜成

 スギ花粉の飛散が本格化する時期を迎え、今年も花粉症のシーズンが始まった。治療や日常生活で、どういった点に気をつけたらよいのだろうか。専門家に聞いた。

 治療としては、症状を抑える薬物治療、レーザーによる手術、体質を改善させる免疫療法などがある。

 症状を抑える薬には、抗ヒスタミン薬の内服薬やステロイドを鼻に噴霧する薬などがある。

 国際医療福祉大学成田病院の岡野光博・耳鼻咽喉(いんこう)科部長は「薬物治療は症状が本格的に出る前の早い時期から始めるのがいい。症状があるときだけ薬をのんでいる人も多いが、それだと期待されるような効果は出ず、重症化にもつながってしまう」と指摘する。

 花粉が飛び終わるまで、医師から処方された通りに薬をのみ続けることも大切で、スギの場合は3月末、ヒノキの場合は4月末くらいまでは続けた方がいいという。

 12歳以上で、こうした薬が効かない重症のスギ花粉症患者には、アレルギーを起こす「IgE抗体」をブロックする注射薬もある。

 手術はレーザーで鼻の中の粘膜を焼くことで、鼻水や鼻づまり、くしゃみを減らす。粘膜に炎症が起こるため、花粉が本格的に飛散する時期にはできないが、1度の治療で効果は1年ほど続くとされる。

■根本的な改善には「舌下免疫…

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