池川神楽の「四天の舞」に登場した鬼神「大蛮」=2025年4月27日午前11時8分、高知市九反田、蜷川大介撮影

 高知県内の山あいに伝わる神楽が一堂に会する「土佐の神楽フェスティバル」が27日、高知市文化プラザかるぽーとの屋外広場で開かれた。国の重要無形民俗文化財「土佐の神楽」の魅力に触れてもらおうと、市などの実行委員会が初めて催した。県内8団体と島根県から招待された石見神楽1団体が出演し、多くの観客が訪れた。

 仁淀川町の池川神楽保存会は、太鼓と鉦(かね)の音にあわせて、錦の衣の神様4人が舞う「四天の舞」を披露。途中で鬼の面を被った「大蛮(だいばん)」が乱入して舞台で暴れるが、神様に敗れて改心する物語。かつては池川神社で神職が演じていたが、現在は氏子が引き継いでいるという。

 大豊町の岩原神楽は、伝承者でもある下村賢彦町長が太鼓をたたいた。刀などをつかった舞を披露した小中高生3人は全員、14年前に関東から移住した家族の子息だ。刀を2本もつ「双刃(もろは)の舞」を披露した岡田楓太さん(10)は「今日はミスしたので50点くらい。緊張しても間違えないように練習したい」と話した。

共有
Exit mobile version