立憲民主党の選択的夫婦別姓実現本部などの会議であいさつする野田佳彦代表(中央)。同本部の本部長には辻元清美代表代行(左)が就いている=2025年2月18日午後4時38分、国会内、松井望美撮影

 与党が少数に陥った衆院で、立憲民主党が選択的夫婦別姓の導入を目指し、法案提出に踏み切った。だが、与党のみならず、野党内にも共同歩調に消極的な声があり、早くも実現が困難視されている。各党の背景に何があるのか。

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 「うーん。これは厳しい……」。立憲の野田佳彦代表は4月上旬、周辺に苦悶(くもん)の表情を浮かべた。

 野田氏は2月の党大会で「29年間、たなざらしにされてきた選択的夫婦別姓を議論の俎上(そじょう)にのせる。それだけではなく、実現できるように頑張る」と述べていた。1996年に法相の諮問機関・法制審議会が制度の法制化を答申したものの、自民の反対で宙に浮いたままの制度導入について、少数与党の今国会で実現を図る宣言だった。自民のなかで積極派と消極派の分断を誘発する狙いもあった。だが、その後の各党との調整は、厳しい情報ばかりが野田氏に入る。

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