記者レビュー
17日放送の「Dear にっぽん」(NHK)は、東京都立の青鳥特別支援学校ベースボール部を追った。この夏、知的障害のある生徒が通う学校の単独チームとして全国で初めて全国高校野球選手権の西東京大会に出場したのだ。
中学では危険だからと野球部に入るのを諦めたキャプテンの白子悠樹さん(3年)の思いにも背中を押され、久保田浩司監督が部を発足させた。監督はストライクゾーンの意味から教えていく。病気で思うように体が動かない白子さんは、めきめき上達するチームメートに「お前に負けるわ」と声をかける。仲間の成長をたたえながら自分の悔しさも伝える姿にキャプテンの矜持(きょうじ)をみる。いつも明るく見える捕手の後藤浩太さん(2年)は、児童養護施設で共に暮らす子どもたちに特別支援学校に通っていることを言えずにいた。それでも、応援に来てほしいと願う。
ついに迎えた試合は、大差が…