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奥村頼人投手(左)を見守る小山内一平コーチ=2025年2月28日、横浜市金沢区、中嶋周平撮影
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(24日、第97回選抜高校野球大会2回戦 横浜8―7沖縄尚学)

 春夏計5度の甲子園優勝経験がある横浜(神奈川)は、昨秋の明治神宮大会を制し、今春の選抜高校野球大会でも優勝候補に挙がる。

 強さの要因の一つは、左腕の奥村頼人(3年)、右腕の織田翔希(2年)らを擁する強力投手陣だ。

 24日、沖縄尚学との2回戦も投手陣の層の厚さが目立った。5人の投手による小刻みの継投で、選抜大会で2度の優勝経験のある相手を1点差で振り切った。

 指導するのは、小山内一平コーチ(51)だ。昨春に就任したが、横浜野球部の卒業生ではない。児童自立支援施設などで野球の指導経験があるなど、異色の経歴の持ち主だ。

中学時代は「仕方なく」バレー部に

 中学時代、本当は野球がしたかった。でも、学校に野球部がなかった。

 バレーボール部に「仕方なく入った」。全国大会に出場し、バレーの名門・神奈川県立釜利谷高校に進学。1度はバレー部に入ったものの、テレビで見る高校球児への憧れが捨てられなかった。

 「一度の人生だから、やりたいことをやろう」

 1年の冬に野球部に転部した。

 高校最後の夏は、初戦敗退。「一人親で妹もいるので、負担をかけたくない」と、大学には進まなかった。

 それでも、なんとか野球を続けたかった。

 横浜スタジアムでの球拾いや…

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