野球を学問としてとらえて研究し、注目されている公立校がある。
2019年度に文部科学省が指定するスーパーサイエンスハイスクール(SSH)になった多摩(川崎市)の野球部は、「総合的な探究の時間」の授業で、さまざまな観点から野球を研究している。
4月、外野手の萬(よろず)蒼吾選手(2年)は、やり投げに似た競技と野球の投球動作を組み合わせた練習をしているプロ野球選手の映像を見て、「やり投げと野球の関連を研究したらどうか」と思い付いた。早速仲間に共有し、福本樹投手(2年)、中川泰一投手(2年)らが加わった。
さらに、同級生の後藤千里さん(2年)にも声をかけた。昨年、1年生ながら女子やり投げでインターハイに出場し、今年も県2位。小学生のころに野球をしていて、中堅手だった。「両方を分析したら、何か相乗効果を生むかも」と二つ返事で引き受けた。
まずは研究メンバーでやりを…