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 食品の高騰が続いています。買う人、つくる人、売る人、みんなにとって「適正な」価格とは。イベントをきっかけに考えました。

食品高騰の背景は

 棚に並ぶ食品の値段を考えて、自分がつけた値段で購入する。そんな催しが、2月に東京・丸の内で開かれた。

 「値段のないスーパーマーケット」と銘打った催しのコンセプトは、「みんなにとって『フェアな値段』を考えよう」。原材料やエネルギー価格の高騰を受けて食品の値段が上がっていることから、食品が届くまでにかかるコストについて消費者に知ってもらうのが狙いだ。

写真・図版
食品の値段を自分で考えて購入するイベント「値段のないスーパーマーケット」では、棚に並ぶニンジンに価格表示がなかった=2025年2月20日午前11時6分、東京・丸の内、沼田千賀子撮影

 棚に並んだタマネギ、ニンジン、牛乳、納豆、豆腐には価格表示がない。近くには原料の大豆や肥料の価格、運送費は上がる一方で、農業従事者が減っていることを説明するパネルがある。それを読みながら、いくらで購入するのが妥当なのか考える、というしくみだった。

 記者も、ふだん通うスーパーの売り場を思い出しながら値段をつけた。

 週に1本は必ず買う牛乳1リ…

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