中東情勢の緊張の高まりから、安全資産とされる金が高騰している。16日には、国内の金の1グラムあたりの店頭小売価格(税込み)が1万3063円となり、過去最高値をつけた。
地金商最大手の田中貴金属工業によると、3月に1万1千円台だった店頭小売価格は、中東情勢が緊迫化し始めた4月に入って急騰。約2週間で1割近くも上昇した。
埋蔵量が限られる金は希少価値が保たれ、経済的なショックなどの際には安全資産として買われる傾向がある。これまでも新型コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻時にも大幅に上昇してきた。足元では、イスラエルが実行したとみられるシリアのイラン大使館攻撃をめぐり、イランが報復攻撃するなど中東情勢が緊迫化しており、株式などのリスク資産から金に振り向ける動きが日米で進んでいる。
急速に進む円安ドル高も、金…