全国の地方銀行の約9割が、日本銀行による政策金利の引き上げを「望ましい」と考えていることが、朝日新聞が地銀99行を対象に実施したアンケートで分かった。一方、約7割が利上げは「0.5%以下まで」と予想。地域経済に与える影響を心配する声が多く、大半の地銀が緩やかな利上げになるとみている。
アンケートは7月に実施し、すべての地銀から回答があった。日銀は3月にマイナス金利を解除し、17年ぶりの利上げに踏み切った。地銀の主な収益源は、預金金利と貸出金利の差から生まれる「利ざや」で、マイナス金利政策の下では収益が圧迫されていた。
利上げは地銀にとって貸出金利の上昇、収益増につながる。アンケートでも約9割にあたる89行が日銀の利上げを「望ましい」「どちらかというと望ましい」と評価した。
日銀の政策金利は現在、銀行間で短期資金をやり取りする金利(無担保コール翌日物)を0~0・1%程度にしている。これをどこまで引き上げると予想するかも尋ねた。52行が「0.5%」、17行が「0.25%」とし、約7割に上った。「1.0%」は13行で、短期的に1%超を予想する回答はなかった。
政策金利については日銀内や…