1万円から買えて、元本割れがなく、半年ごとに利子がつく。そんな金融商品、個人向け国債が注目されています。金利の上昇に伴い、6月の募集分では17年ぶりの高い利率がついた商品も。投資対象としてどんな特徴があり、何に気をつけるべきでしょうか。
「コクサイ先生」と「個子(ここ)ちゃん」のキャラクターが登場し、商品の特徴を図表つきでやさしく解説する。5月末に新しくなった個人向け国債の特集コーナーは、財務省サイトのほかのページとは違う、やわらかい内容だ。
「主な購入者となる50代以上の目を引く内容にしたい」と担当者。同省の調査によると、買う人は50代が20%、60代以上が48%で、中高年世代の人気を集める。約890の金融機関が扱い、ネット購入できるところもある。
6月5~30日募集の7月発行分は、利率(税引き前)を半年ごとに見直す満期10年の「変動10」が1.00%。2008年7月以来17年ぶりの高さとなった。固定金利の「固定5」は1.00%、「固定3」は0.79%。メガバンクの定期預金の約2倍の水準だ。
とはいえ消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は24年度に前年度比2.7%上がっている。タンス預金よりはましだが、国債を買っても、お金の実質的な価値は目減りしてしまう。さらに高い運用成果を求める人は、株式など別の投資先を選ぶ必要がある。
個人向け国債はNISA(少…